コンクリート関連業種別M&A
同じコンクリート関連企業でも、譲受企業が見るポイントは業種ごとに変わります。出荷量、設備、許認可、人員、商圏、取引先との関係を、M&Aで評価されやすい形に整理します。
業種ごとに評価される論点を分けて整理します
コンクリート関連企業のM&Aでは、単純な売上や利益だけでなく、現場が継続して回るか、品質を維持できるか、地域の取引先との信頼関係を維持できるかが重視されます。譲渡企業の強みを譲受企業に伝えるには、業種ごとの見方に合わせた資料整理が必要です。
自社の業種から、確認する資料を選ぶ
以下は初期整理の目安です。複数事業を営む場合は、事業ごとに分けて確認してください。資料がそろっていない段階でも相談できます。
表は横にスクロールできます →
| 業種・詳しい解説 | 買い手が確認する事業の継続性 | 最初に整理する資料 |
|---|---|---|
| 生コン製造 | 出荷と商圏、配車力、JIS・品質管理、工場長・試験室・運転者の引継ぎ | 工場別・月別出荷量、顧客構成、配車記録、JIS認証書・試験記録、設備・車両台帳 |
| コンクリート二次製品 | 製品別の採算、設計折り込み、型枠・在庫の活用、品質と納期の維持 | 製品別売上・受注残、型枠台帳、在庫年齢・保管場所、図面・仕様変更・品質記録 |
| 骨材・砕石 | 採取・供給を継続できる条件、原石・製品の品質、設備更新、運搬距離と販売先 | 土地・権利関係、許認可・採取計画、可採量の根拠、設備点検・更新計画、販売先別実績 |
| 圧送・運送 | 圧送と運送の業務範囲を分け、車両・技能者・運転者、配車と安全管理を確認 | 業務別売上、車両台帳・稼働記録、雇用・資格、運行・施工記録、主要契約と許認可 |
許認可・認証・契約の承継は、取引方法と変更内容によって異なります。価格や承継可否はこの表だけで判断せず、行政・認証機関・契約相手・専門家へ個別に確認します。
業種別M&Aで共通して準備する4つの情報
業種固有の論点を比較する前に、譲渡理由、事業を残す条件、現場の継続性、必要な設備投資を分けて整理します。決算書だけでは見えない強みと課題を同じ順序で確認すると、譲受候補との認識差を減らしやすくなります。
譲渡後に残したい条件
従業員の雇用、社名、工場・営業所、取引先、引継ぎ期間、経営者の関与期間を優先順位とともに言語化します。
現場を動かす人と資格
工場長、品質管理、配車、設計、技能者、ドライバーなど、止められない役割と代替可能性を業務単位で整理します。
設備・不動産・更新計画
設備台帳と簿価だけでなく、修繕履歴、稼働状況、土地建物の権利関係、今後必要な更新投資を確認します。
許認可・品質・取引関係
許認可や認証、品質記録、協同組合・仕入先・主要顧客との契約を、開示時期を決めながら段階的に整理します。
許認可・認証・契約の承継可否は取引形態や変更内容で異なります。個別案件では行政、認証機関、契約相手、法務・税務の専門家へ確認します。